【日本株】スノーピーク(7816)が韓国企業と資本業務提携。株主優待制度の変更も

キャンプ用品大手のスノーピークが、韓国のVIRTUALTEKとの資本業務提携を発表しました。

業務提携の内容と合わせて、昨年12月に変更があった株主優待制度についても触れます。

VIRTUALTEKとは

VIRTUALTEKはKOSDAQ上場。古紙の回収や販売が主力事業。

新規事業として子会社のDEVGRUを通じてアパレル・スポーツ用品を展開。

時価総額は43億円ほど。直近2期は赤字です。

業務提携の内容

業務提携の内容は、商標ライセンス契約により、スノーピークの商標を使用したアパレル製品をDEVGRUが韓国で製造販売。スノーピークはその売上高に応じてロイヤリティを得るというもの。

2月20日のロッテ百貨店への出店を皮切りに、2020年度中に70店舗まで拡大予定とのことで展開が早いですね。

スノーピークはアパレルでは後発。高品質なキャンプ用品の開発を通じて培ってきたブランドのイメージは高いですが、アパレルは苦戦しているような印象です。

韓国で展開予定のライセンス商品がスノーピークのブランドイメージを毀損することにならないかも気にかかります。

調達資金はMSワラントから充当

VIRTUALTEKへの出資金額は287百万円で持分比率は6.6%。連結対象にはなりません。昨年発行したMSワラント(行使価額修整条項付新株予約権)で調達した資金を充当するとのこと。

このMSワラントの潜在株式数は2,700,000株で、希薄化率は最大で16.51%とかなりの割合になっています。

発行株式総数が増えると一株当たり利益は小さくなりますし、MSワラントの行使により取得された株式は、引受先が市場で売却するため、上値圧力となり、株価に蓋がされた状態になってしまいます。

MSワラントは、赤字企業など資金調達手段が限られる企業がやむを得ず発行するものという理解をしていました。

拡大路線で資金需要が旺盛だとしても、資金調達手段として適切だったのだろうかと思わずにはいられません。

スノーピークとしてはMSワラントの発行発行は2回目。発表があった時は、「2回もやるのか」と正直なところ、かなり落胆しました。

スノーピークの株式優待の内容

2019/12/25付で株主優待制度の変更が発表されています。

変更前

優待内容1. 株主限定アイテムの購入権の付与

2. 優待券(15%割引)
1枚 :100株以上
2枚 :300株以上
3枚 :1,000株以上
※自社直営店舗及び郵送による申込書にて利用可
※1枚につき買物限度額は30万円
※継続保有(3月・6月・9月・12月の株主名簿に連続4回以上記載)した株主のみに贈呈

変更後

権利確定月12月  
権利付最終日次回:2020/12/28
前回:2019/12/26
優待内容1. 優待券(15%割引)
1枚 :100株以上
2枚 :300株以上
3枚 :1,000株以上

※自社直営店舗・自社オンラインショップでの買物および自社キャンプ場各種サービスで利用可
※1枚につき買物限度額は30万円
※継続保有(3月・6月・9月・12月の株主名簿に連続4回以上記載)した株主のみに贈呈

比較

変更前と変更後を比較してみます。

変更前変更後
株主限定アイテムの
購入権の付与
廃止
優待券
自社直営店舗
郵送による申込書
優待券
自社直営店舗
自社オンラインショップ
自社キャンプ場

株主限定アイテム購入権の廃止は残念ですね。あまり需要がなかったのでしょうか。転売防止もあるのかも。

優待券の利用範囲が広がったのは素直に嬉しいですね。

ただ、株主優待制度の変更が公表されたのが2019/12/25で、2019/12/31から変更を適用するというのは、ありえないほどの乱暴さですね。

権利付最終日が2019/12/26ですので、株主限定アイテム目的で保有していた人がいたら、1営業日しか売却する期間がなかったことになります。

まとめ

MSワラントと言い、株主優待制度の乱暴な変更の仕方と言い、株主軽視の姿勢が見え隠れしてしまいました。

買い増ししてもよいかなと思っていましたが、しばらく様子を見ることにします。

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